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齋藤千代子先生著「健康で美しく」より
      「夏」その1

「健康で美しく」については本部までお問い合わせください。


 
1 不快指数にまけない!

 最近、梅雨のジメジメ感はそれほど強く感じなくなりましたがエアコンの普及によるものでしょうか。しかし、梅雨時になると決まって体の変調を訴える人がいます。あなたは大丈夫? 一般に寒いときは湿度が欲しく、暑いときはカラッと乾燥しているのがいいと思うのですが日本ではこれがさかさまだから不快指数は最高になるわけです。体の不調の原因も気象条件と無関係ではありません。つまり、湿度の高い夏の気象条件に対して体の適応がうまくできないことが大きな原因です。特に、心臓をはじめ血液循環系や小腸を含めた部分の働きが鈍るからだといわれています。人間の体は汗を出して体内の熱を逃がし、上手に体温を調節します。私たちの目に見えない所でもいっぱい汗をかいているわけです。
 だからといって、水分の補給が多すぎても問題です。何故なら、汗をかくたびに汗と一緒に水分はもちろんミネラルなども排出してしまうため血液の濃度が高くなり、ドロドロと流れにくい状態になるからです。
 汗をかくほど血液は濃くなり心臓はフル活動になります。動悸・息切れなどが起こったりする状況が続くと危険です。食べ物・水分の補給など工夫が必要になってきます。
 この時期には苦味のある食材が良いとされています。強心・消炎・解熱・鎮痛作用を持ち、体の余分な熱を冷まして夏の内臓のオーバーヒートの高まりを鎮めるのが苦味 のある食べ物なのです。

  ゴボウ ゴーヤ スイカ ナス トマト キューリ ウコン コーヒー等

 また、冷房で冷えた体や、冷たい物ばかり食べたり飲んだりすると胃腸の働きが悪くなり、冷え・下痢・腹痛・むくみなどの原因になったりします。胃腸の冷えを防ぐた めには辛味のある食材を組み合わせると良いでしょう。焼きなすにしょうが・ソーメンにねぎなどよくあるメニューです。
2 食事にちょっと工夫を!

 夏、湿度が高くなり気温も上昇してくると思うように食欲がわかず、食事も片寄りがちになります。特に、梅雨時の健康管理は大事なポイントです。つまり、体液の酸性化を防ぐことが大事で、酸性に片寄ると体液の流れが悪くなり血液が滞って病気を引き起こしやすいからです。新鮮な野菜、果物、牛乳、豆腐、海草などを充分に取りましょう。また、疲労回復に役立つのが梅干です。梅干はすっぱいから酸性と思われがちですが、体内に吸収されるとアルカリ性になります。また、多量のクエン酸も含まれているため、別の効能もあり、食あたりや日射病を防ぎ下痢止めになることなど利点を含んだ食品です。一日一度は食べるといいですね。健康を保つための自然食品であり先代から伝えられた人間の知恵でもあると思うのです。
 もう一つ、お酒を飲むなら6月はワインがおすすめです。清酒をはじめ、お酒といわれるものは殆ど酸性です。でも、ワインは珍しくアルカリ性で、肉や魚などの酸性食品と一緒の食べながら体内の酸・アルカリのバランスを保つために好都合です。でも、どのワインもアルカリ性とは限りません。よく見て純度の高いものを選び、飲み過ぎのもご注意を!


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